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2017年5月14日日曜日

木工やるなら知っておこう。固定方法まとめてみた

こんばんは、まちゃつです。

木工をする中で必ず行う作業があります。
それは、木材同士の固定。
ボルトや釘で止める,接着剤を使う...
様々あると思います。
しかし、選択肢が多く何が適切か解らない人も居るのではないでしょうか。

ということで、ここでは各固定方法の利点や欠点,どのような場合に使うのか等、軽くまとめていきたいと思います。
※あくまで個人的経験と意見に基づくものです。




▪︎固定方法とその性質


以下に各固定法の概要,利点と欠点,どのような場面に適しているかを示します。
もう一度言いますが、個人の経験と意見に基づくものであり、誤りがある場合もあります。ご注意を!


①釘による固定
<概要>
重ね合わせた木材同士に、釘をハンマー等で垂直に打ち付けることで固定されます。
この方法は固定した釘に垂直な方向への力に対し強度が高く、釘を引き抜く方向へは弱いのが特徴です。

<利点>
・単価が安く(一本数円~十数円)、道具として必要なハンマーも容易に入手が可能。
・作業時間が短い上、固定待ちの時間もない為連続して作業することができる。
・作業の割に強度が高い。(ただし一方向からの力に限る)
⇒釘と垂直な方向に対する強度は強く、住宅の壁の固定でも使用されるほど。
・やり直しがしやすい。

<欠点>
・釘を引き抜く方向にかかる力に対し弱い。
・材料によるが、ひび割れを起こしそこから亀裂がはいってしまい全体的な強度を低下させる恐れがある。
・慣れないうちは、指を打つなどで怪我の危険が有る。
・位置決めが多少難しい(横をそろえるなど)

<適した場面>
大きな荷重や衝撃を受けない場面で、自重の軽いものを固定する際に便利です。
例えば、角材に板を付けて看板を作るなどです。
その他、家具等を作る際に使っても良いと思いますが、下記の木ねじを使う方がより安全に長く使えます。


②木ねじによる固定
<概要>
木ねじは、釘の周りにスクリュー状の溝が出来たような形状で、そのまま突き刺しつつ回転させて木材にねじ込み固定します。
釘を用いた固定に比べ強度は高くなりますが電動ドリルやインパクトレンチなどの道具が必要です。

<利点>
・工具を使うので、素早く固定ができ連続的に作業ができる。
・単価が安い。(一本数円~十数円)
・釘よりも強度が高い。(釘と違い、引っ張る方向の力にも強い)
・引き寄せタイプのものを使えば、固定する材料同士の隙間を容易に無くすことができる。
・やり直しがしやすい。

<欠点>
・ねじの頭が潰れると取れなくなるなどの問題が起きる。
・締めすぎて材料の表面に傷をつけてしまう可能性がある。
・電動工具等が必要になる。
・位置決めが多少難しい(横をそろえるなど)
⇒下穴を開けると楽になる。

<適した場面>
木材同士の固定方法としてもっともよく使用されます。
迷ったらとりあえず木ねじ買っとくか。ぐらいの気持ちで木工やってます。
一般的にどのような場面で使っても問題なく、強度も高いため木造建築でも一部使用されます。
家具などを作る際に使うと良いでしょう。


③木工用接着剤による固定
<概要>
一般的に木工用ボンドなどとして販売されています。
木工用とだけあって意外に接着力は強いです。
しかし、大きなものを作る際は釘や木ネジを使う方がベター。

<利点>
・接着面に付与して重ね合わせるだけであり、作業が簡単。
・隙間を埋める程度であれば、充填材としても使用可能。
・工具類を使用しないため安全である。
・比較的安価。
・外部から見た際に外傷が全くない。(はみ出しがない場合)

<欠点>
・接着完了までに数十分~数時間の時間がかかり連続的に作業していくのが難しい。
⇒さらに、固定完了までの間仮止めが必要になる場合も。
・静的な力には強いが、ハンマーで叩くような一瞬に受ける力には弱い印象。
・量を調節しないと、はみ出てきて手についたり木材表面を汚したりする可能性がある。
・やり直しが効きにくい。
・多少匂いが残ってしまう。

<適した場面>
衝撃荷重を受けない小,中型の作品に使用すると良いでしょう。
家具などの脚を付けるために使うのも悪くないと思います。しかし、うっかり蹴ってしまったりすると取れてしまうかもしれないので扱いには注意したほうが良いです。
模型などの製作での使用が最適だと思います。


④ボルトによる固定
<概要>
固定する材料同士に、ボルトに合わせた穴をあけボルトを通し、ナットとボルトの頭により挟み込んで固定します。
多くの場合、表面にめり込まないようにワッシャーを通します。
ボルトを回すことができるドライバーと、ナットを止めるレンチが必要です。

<利点>
・着脱が容易でメンテナンス性が良い。
・実質ボルトの強度に依存するため、かなり強度が高い。
・固定しながらも、固定材同士の間に別の何かを挟むことができる。または、パイプなどをいれて空間を空けることもできる。
・ボルトの大きさによるが高くはない(一箇所数円~数十円)

<欠点>
・穴あけ用の道具(電動ドリル,ボール盤,インパクトレンチ等)が必要。
これからボール盤購入を考えてる方はこちらへ。選定方法まとめてます。
・固定するためには、ドライバーとレンチが必要。
・ボルトを通す穴により全てが決まるため、穴がずれたり斜めになると上手く固定できない。
⇒穴あけのスキルが必要
・部品点数が多い。

<適した場面>
定期的にメンテナンスが必要となるような、動作を伴う作品を作る際に使用すると後々便利になります。
自分の場合、スリングショットクロスボウを作った際に多く使いました。
その他、横方向(釘などに垂直)に非常に大きな力を受ける場合不安であればこの方法にするとより安心です。


⑤はめあいによる固定
<概要>
木造といえばこれ。おそらく多くの方は見たことがあると思います。
(呼び方が違うかもしれません。伝わってください!)
パズルのピースを立体的にして、同じようにはめ込むことで固定していきます。
または、木材の半分づつを削り出して溝を掘りその溝同士をはめ合わせたり、穴を掘ってその穴に合うように加工した木材をはめ込んだりします。

<利点>
・木材そのものの強度を活かすことができ、高強度。
・見た目を害さない。
・段差を作らずにクロスして固定できる。

<欠点>
・高いスキルと、掘る,削る,切るなどを行うための道具など様々なものが必要。
・ミスが許されない。

<適した場面>
この方法を使うことで、木材同士段差を付けずにクロスして固定することができる。
この利点は他では中々実現できないため、こういった利点を活かせるような場面で使うと良いでしょう。



■まとめ


以上、一通り木材の固定方法を書き出してみました。
この他にもあるかもしれませんが、これだけ知っていれば大抵のものを作る上で困らないと思います!

用途に合わせて最適を検討してください。
ではでは。



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2017年5月4日木曜日

1時間で作れる!簡単ボールエレベーターの作り方

こんにちは、まちゃつです。

ボールコースターやメダルゲームの動画で、ビー玉を垂直に上昇させる場面があったと思います。
勝手な推測ですが、動画を見て作りたいと感じた方が多少なりいるのではないかと。
極端な話、その部分さえ作れればボールコースター作れたも同然ですからね。

という訳で、本当にそんな人がいるか分かりませんが、ここにボールを垂直に上げることができる装置の作り方を書き記しておこうと思います。(自分はボールエレベーターと呼んでいます)




■必要なもの


<材料>
・板材:少し
・角材(理想は30×60):7cmほど
・丸棒(Φ12):任意の長さ3本(これにより上昇高さが変わる)
・ワイヤー入りの配線ケーブル:1mほど(丸棒の長さにより変動)
タミヤ6速ギアボックスHE:2箱
・同セットの、回転伝達用36Tギアと伝達パーツ(写真忘れ):1つずつ(この為に2箱必要)
・M3×10の皿ビス(写真忘れ):1本
・電池:単1~4,2本(アルカリでもマンガンでも)
・短めの釘(写真忘れ):1本

<道具>
・のこぎり
・ニッパー
・瞬間接着剤
・プラスドライバー(M3を回せるもの)
・キリ
・木工用ボンド
・さしがね
・鉛筆や消しゴム、コンパスなどの筆記道具
・電動ドリル
・ドリル(Φ6,Φ12.5)
・金切りノコ

<あると便利>
・テーブルソー
・ボール盤
・紙やすり
・電池ボックス



■作製手順


ここから作り方を順に記していきます。
写真ないところ多少ありますが、ご了承ください。

①材料のカット
<板材>
板を、一辺45mmの正三角形にカットします。
コンパスとさしがね、鉛筆を使って板に正三角形を書いて、のこぎりで切り取ります。
切り取ったあと、頂点付近一箇所にキリを使って穴をあけます。(およそ11mmの位置)

<丸棒>
2本を「上昇させたい高さ+5cm」に、1本を「上昇させたい高さ-2cm」にカットします。(ここでは45cm,38cm)
断面ができる限り垂直になるようにします。

<角材>
7cm程の長さにカットします。(ここでは7.5cm)
正直長さはあまり気にしなくても大丈夫です。短過ぎにだけ注意します。

②ギアボックスの組立と加工
説明書の手順に従ってギアボックスを組み上げます。
その後、もう一方のセットよりオレンジ色のギアと写真中央に見える部品を取り出します。
取り出したら、組み上げた方のシャフト雄ねじ部を金切りノコでカットし、写真のように部品をつけます。また、オレンジのギアの窪み側を軽くドリル(Φ6の先端)で削ります。

③丸棒の加工(短い方)
短い方の丸棒に加工を施します。
まず、両端の中央にキリを使って深さ1cmくらいの穴を開けます。
そして、その一方に先ほどのオレンジのギアをあて、M3の皿ビスで強く固定します。
この際に先ほどの工程でギアボックスのシャフト先端に取り付けたパーツが窪みにキッチリはまるかどうかチェックします。(回したとき外れなければOK)
皿ビスの頭にあたって入らないようでしたら、もう一度削り直しです。
その後、ケーブルを丸棒に巻きつけていきます。
両端はずれないように瞬間接着剤で固定してください。
巻く方向は、ボールを補充する側と逆巻きです。
(例)右からボールを補充 → 左巻き(今回はこれ。写真の通りです)
なるべく等間隔でキツめに巻くと動きがスムーズになります。

④角材の加工
角材に、丸棒が2本間隔をあけて設置できるよう穴をあけます。
穴間は約25mm、穴径は12.5mm、深さ約5cmです。
(今回、加工ミスにより穴間20mmにしてます。ビー玉の大きさによっても変える必要がありますが、3本の丸棒でうまく挟めれば大丈夫です)
穴をあけたら棒を奥まで差し込み、棒が近い方の面にギアボックスの固定用穴に合わせキリで1cmほどの穴をあけます。(この場所は、シャフトが丸棒2本のおよそ中心かつ直線で結ぶとおよそ正三角形になるように決める)

⑤丸棒の加工(長い方)
一方に写真のような切り込みを入れます。
横から見たとき、およそ半分の位置に断面が来るようにしてください。
角度の部分をおよそ同じに、又、つがいになるようにします。
その後、①で切り出した正三角形に木工ボンドを使って写真のように固定します。
隙間はなるべく一定の幅になるようにします。
角度の部分が内側から外側に斜面となるようにします。
切り込みを入れた方の反対が角材への差し込み部分になります。
差し込んだ状態で、角材から約3cm上方に切り込みを入れます。これはビー玉が補充される際に入ってくる場所になります。
この部分は、どのようにしてビー玉を補充するかによって変わります。
ここで、上の切り込みが平行に揃っている状態で下の切り込みを考えるということに注意してください。

⑥組み立て
完成した全体図を載せます。
ギアボックスのセット内にある粗めのねじを使ってギアボックスを角材に取り付け、シャフトにオレンジのギアをはめ込みます。
正三角形のパーツにあらかじめあけておいた穴と丸棒の中央にあけた穴が重なるように配置し、短めの釘を使って止めたら完成です!
最後に電源となる電池2本を直列につなぎます。この時、回転方向はボール補充方向と同じになるように。
実際に稼働した時の様子を動画でご確認ください(・◇・)
  




■まとめ


今回は、ボールエレベーターの作り方を紹介してきました。
個人的には結構丁寧に説明したつもりですが、もしこれを見て作っていて、何かわからないことが有りましたらコメントにて助言できたら嬉しく思います。
お気軽にどうぞ!

この装置はビー玉以外でも、球形であれば理論上サイズを変更することで適合可能です。そして高さも又、変更することである程度まで調整可能です。
汎用性の高さこそ、この装置の特徴のひとつですので、作ってみると意外な使い道を思いつくかもしれません。

それでは~~


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